2025.11.08

東京・深沢の『バットマン』&『スター・ウォーズ』バー、「東京ToyCafe」訪問記

今年もすでに、残り2ヶ月を切りましたね。突然ですが、編集部で2025年の出来事を振り返る時、しみじみと「良いイベントだったよね」と話題に上がるのは、6月に参加した「FORCE SUMMIT」です。

先日、主催者KIBUさんにお話を伺った際に「“大人の文化祭”をやりたかった」と聞き、納得。ポップカルチャー好きの大人たちが皆で楽しめるよう全力を尽くしていることが伝わってきましたし、来場者もカルチャー愛に溢れていて、とってもピースフルなイベントだったからです。

そして、参加後からずっとやりたいと思っていたことがあります。それは、「FORCE SUMMIT」に出展していたお店を巡ること。イベント期間中は、映画などをテーマにしている4軒のカフェ&バー「movie bar FORCE名古屋(@KibuMarvel)」「神田FLUX(@kandaflux)」「東京ToyCafe(@ToyCafe2)」「cafe&DINE in “nope”(@nope_cafe)」が合同出展。そこで各店舗のクーポン券にもなるコラボ缶バッジを購入したので、年内に訪ねに行きたいなぁと考えていたのです。

年の瀬になってしまいましたが、そのうちの1軒、「東京ToyCafe」に伺うことが叶いました!

店頭には、「スター・ウォーズ セレブレーション ジャパン2025」(以下、SWCJ)で活躍していた等身大のアクリルスタンドが設置。入り口からワクワクです!

同店オーナーは、熱心なコレクターであり、映像作家としても活躍する上田悠詞さん。店内には、特に情熱を注いでいる『バットマン』シリーズと『スター・ウォーズ』シリーズのお宝アイテムをズラリ陳列し、圧巻の空間を創り上げています。

店内の右側は、『バットマン』コーナー。幼少期に『バットマン』(89年)に衝撃を受けた上田さん。シリーズを追い続けると共に、約35年間コレクションを集めているそうです。

『バットマン』と一口に言っても多種多様。年代ごと、メーカーごと、色ごと、映画ごと、などそれぞれ細かくテーマ分けし、コーナーを作っていました。

我々編集部は、映画/ドラマに関しては割りと追っている方だと思いますが、コミックの世界は初心者。上田さんの解説で初めて知ることがありました。

バットマンは80年代の半ば頃まで青色のスーツ。フランク・ミラー(※「東京コミコン2025」で来日決定!)が『バットマン:ダークナイト・リターンズ』(86年)で、大人の鑑賞に耐えうるダークなバットマンを描いたことで、ファン層が広がり、さらに89年マイケル・キートン版バットマンで黒スーツ姿が定着したんですよ。

ということで、青いバットマンたちのコーナーがこちらです。

食品パッケージのコーナーには、日本の「サンマルクカフェ」の『チョコクロ』コラボパッケージなどが。

桑田次郎による漫画『バットマン』にまつわるコーナー。フォントや色合いなど、連載していた60年代半ばのエッセンスを感じられるものになっています。

メゴ社製フィギアのコーナー。70年代半ば、当時絶好調だった同社に『スター・ウォーズ』フィギア展開のオファーが舞い込むも、契約に至らず。一方、その後に話を受けた競合ケナー社は『スター・ウォーズ』によって大成功。その後、両社の業績は逆転したそう。

もしあの時にメゴ社が契約をしていたら、『スター・ウォーズ』のフィギアは今よりも大ぶりだったかもしれませんね」と上田さん。どこが運命の分かれ道になるのか、分からないものですね。

カラフルなバットマンのフィギアたち。無骨なイメージのバットマンが、チャーミングに見えてきます。

取材日は10月末、DCコミックス社長=ジム・リーの「東京コミコン2025」参加が発表されたばかり。そのことを記念し、ジム・リーのコーナーも設けられていました。

ジム・リー版のBE@RBRICKバットマンからの繋がりで、現在収集中だというBE@RBRICKバットマンのコレクションも見せていただきました。まだ埋まっていないところは、『スター・ウォーズ』ストームトルーパーのBE@RBRICK。

『バットマン』のコレクター市場でもかなりのレアアイテムとして扱われているのが、1966年〜67年のみ発売されていた日本製玩具。懐かしい遊びができるブリキ製の物など、歴史的価値のあるコレクションです。(70年代前半まではパチモノなどが発売され続ける)

世界で2台しか現存していないと言われている、『レースカー バットマン』。テレビ番組『なんでも鑑定団』で鑑定した結果は、何と100万円だったそうです……!

バーカウンターもある店内の左側は、『スター・ウォーズ』のコーナー。ふと見上げると、『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』劇場公開時の電車広告や、「SWCJ」で購入したという提灯が吊り下げられていました。

そばには電車の吊り革があり、中吊り広告を見上げる体験ができます。粋ですねぇ。

『スター・ウォーズ』の中でも、ストームトルーパーが大好きだという上田さん。ターコイズブルーを基調とした店内が、トルーパーの白を際立たせています。

ストームトルーパーのキーホルダーだけでもこんなにたくさん!

『スター・ウォーズ』も食品パッケージコーナーがありました。「チートス」のタイ語ロゴとチェスターチーターのイラストに『スター・ウォーズ』のキャラクターが共存しているパッケージなど、カオスなコラボレーションも発見。

右下に写っているレトロポップなデザインの「森永製菓」のパッケージは、最近よくグッズ化されていますね。

『マンダロリアン』ディン・ジャリン&グローグーの「スワロフスキー」フィギアなど、最近の『スター・ウォーズ』ユニバースのアイテムもありました。

『バットマン』コーナーで話題に上がった、ケナー社製のフィギア。ストームトルーパーに扮したルークやハン・ソロが並んでいます。年代によって顔つきが異なり、3Dプリンターのない時代の製品には、独特の味わいがありますね。

ストームトルーパーのバービー、可愛い!

上田さんは去る2月、自身と同じストームトルーパー好きを追ったドキュメンタリー映画『銀河系トイ物語』を完成させ、上映イベントを開催。その際にTKC工房と「ストームトルーパーバービーコスチューム」を共同製作し、出演者の一人でもあるDJ MAYAさんに着用してもらい、DJパフォーマンスを披露していただいたのだとか。色々と、熱量がすごいです!!!

最近じわじわとマイブームなのが、パドメ・アミダラのグッズ収集、とのこと。

この永谷園のふりかけ、懐かしすぎました。

さて、目に飛び込んでくる刺激的な物たちについて質問攻めにしていましたが、このお店はバーです。喉を潤せねばなりませんね。

注文したのは『Blue Empire2』(1,200円)。テキーラをベースに、ライムと塩でさっぱりと仕上げた一杯です。爽やかな青色とバブルがスペシャル感たっぷり! ちなみに兄弟カクテルの『Blue Empire』は、ジンがベースです。

モクテルやソフトドリンクもあります。レモネードとラムネとミントで仕上げた『Ramunade』(800円)をオーダー。ラグジュアリーブランド「BaubleBar」によるストームトルーパーのキーホルダーと一緒に記念撮影です。

そして話は、主催イベントについて。これまで、「春祭り」「スター・ウォーズの日」「バットマンデー」「世田谷エーダンハロウィン」「クリスマス会」などを企画してきた上田さん。直近では12月20日(土)に「クリスマス会」、2月15日(日)に「バレンタインデーイベント」を開催予定だそうです。

色んな好きを語りたい、何かを発信したい、集いたいファンが様々なコミュニケーションをはかれる【きっかけ】を提供し続けていきたいです

なお、この日居合わせた常連さんは、ホラー作品の上映イベントやベスト映画ランキングを発表し合うイベントを「東京ToyCafe」で不定期的に開催している、と話していました。

お店は、『スター・ウォーズ』や『バットマン』に限らず、様々なポップカルチャー好きの憩いの場になっているようです。

上田さんは、マーベルならばゴーストライダーが好きだと言い、実はひっそりとトイレの個室にフィギアを置いていると教えてくれました。(さりげなくニルヴァーナ『Nevermind』のカセットテープもありますね!)

トイレの壁には、ストームトルーパーのシューズも。

店内の隅々まで見たつもりでも、もう一度同じ場所を見ると毎度違う発見を得られる「東京ToyCafe」。東京都世田谷区の駒沢公園からのお散歩コースとして、皆さんも訪れてみてはいかがでしょうか?

東京ToyCafe

住所:〒158-0081 東京都深沢3丁目4-11

アクセス:
自由ヶ丘駅から・・・バス[自01]等々力7丁目で降りて徒歩約7分
JR目黒駅から・・・バス[黒07]東深沢小学校前で降りて徒歩約5分
渋谷駅から・・・バス[渋82]深沢坂上で降りて徒歩約10分

営業時間:Instagram/Xにて随時更新中!

直近開催予定のイベント:
12月13日(土)『BTTF好き・映画好きで集まるオフ会』
12月20日(土)クリスマスイベント 
12月27日(土)おもちゃバザー(予定)

Instagram:@tokyo_toy_cafe
X:@ToyCafe2