2025.11.24

Netflix『ストレンジャー・シングス』東京ファンフェスタ レポ①

11月22日(土)、東京・有明のライブドア アーバンスポーツパークにて、Netflixシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のファンフェスタ「One Last Adventure」が開催! 作品の舞台となるホーキンスの街並みが広がるパークに約2,000人のファンが集まり、クリエイターやキャスト陣を熱狂で迎えました。

Opening Performance

この日は晴れているのに雲が多く、陽が傾き始めると、なにか恐ろしいことが起きそうな予感。ステージのスクリーンには、東京の観光名所が“裏側の世界”に侵食されている映像が映し出されます。

そこに登場したのが、司会進行役のハリー杉山さん。「大丈夫です、みなさん! 彼らが来ますから!」と力強く叫びます。

そして、「BMX FLATLANDERS」と「THE HAWKINS BREAKERS」によるオープニングに。“自転車”や“80年代”など、作品とリンクしたパフォーマンスが会場を熱くさせていきます。

再び不穏な雰囲気へと戻りかけますが……、

彼らが来てくれました! クリエイターのマット&ロス・ダファー兄弟、マイク役フィン・ヴォルフハルト、ダスティン役ゲイテン・マタラッツォ、ルーカス役ケイレブ・マクラフリン、ウィル役ノア・シュナップがステージに現れ、大きな歓声が湧きます。

左から、マット、ロス、フィン、ゲイテン、ケイレブ、ノア。ダファー兄弟は、最終シーズンのプロモーションにして、初の来日です。よくお越しくださいました……!!

記念撮影後は、ステージを降り、そのままレッドカーペットへ!

Red Carpet

ゲストとファンが直接交流できるレッドカーペットタイムは30分ほど開催。どの方もじっくりと丁寧にファンサービスに応じており、喜びや興奮の声があちこちから聞こえてきました。

ケイレブがレッドカーペットの中央でSNS動画(?)を撮影している一幕も。

この日、演じ手であるゲイテン以上にダスティンを再現していたファンの方がご本人と交流する姿がスクリーンに映し出されると、会場からは温かい拍手が起こっていました。美しいひとときでしたね!

Talk Event

神ファンサの後は、キャスト陣のみ再びステージへ。東京滞在を満喫していると一言ずつコメントを述べていました。

時刻が17時40分を回り、「寒くなってきたので、ゲームをやりたいと思います」と切り出した司会のハリーさん。【『ストレンジャー・シングス』とゲーム】と言えば、「ダンジョンズ&ドラゴンズ」……ということで、同ゲームで使われる20面のサイコロ(ただしイベント用の巨大バージョン!)を用い、キャストたちがミッションクリアを目指すコーナーが始まりました。

トップバッターはウィル。まさかの“11(イレブン)”の目を出す奇跡を起こします。ミッションは、作中で使用された楽曲のイントロクイズ。Foreignerの「Cold as Ice」と一発正解、クリアしました。

ゲイテンは、「忘れられないセリフ」についてのトークを披露。シーズン4のエピソード2で、レンタルビデオ店を舞台に、ダスティン(ゲイテン)、マックス(セイディー・シンク)、スティーブ(ジョー・キーリー)、ロビン(マヤ・ホーク)が売人リーファー・リックの情報収集をする際、マックスが言った台詞「That’s a lot of Ricks.(リック多すぎ)」を挙げました。

なぜかあの一言が全員のツボに入ってしまって、めちゃくちゃ笑ったんですよ。あれが私のお気に入りなんです。“そんなに有名なセリフじゃないよ”と言われるかもしれないけれど……私にとっては本当に特別なんです

ケイレブが出した13番は、『ストレンジャー・シングス』のクッションプレゼント。オーディエンスに思い切りクッションを投げました。キャッチした方、とってもラッキー!

ノアのミッションは、全シーズンを通して最も好きなエピソードについて答える、というもの。

うーん、たぶん最終話かな。でも実はまだ観てないんだけれどね(笑)。それでも、そう答えると思います

ゲームコーナーの後は、ダファー兄弟が再び登壇。作品に関するQ&Aセッションが行なわれました。

―マット&ロス、今日集まってくれたファンのみなさんに一言ずつご挨拶をいただけますか。

マット こんばんは。今夜はお越しくださりありがとうございます。本当に素晴らしい光景です。(司会の方にジャケットのことを聞かれて、)お会いした堂本(剛)さんがデザインしてくださったジャケットを着ています。

ロス こんばんは。来場してくださったみなさん、ありがとうございます。東京、日本が大好きです。

―今回の来日で気に入った“日本のもの”…食べ物でも、お店でも、体験でも良いのですが、なにかありましたか? 今回が初来日でしたよね?

ロス ここにいるみんなと一緒に素晴らしいお寿司を食べました。ケイレブは、生魚に抵抗があったんだよ。

ケイレブ そう。今回初めて食べました。ふだんは火の通っている食べ物が好みだから、ちょっとした冒険だったね。

ロス でも彼は気に入ったよ。

ケイレブ うん、好きだった!

マット お寿司に、ショッピングに……、でも、たくさん取材を受けているので、そんなにオフタイムはなくて。もっといろいろ探索したいところではあるのですが。

ロス でも実は、マットがジブリグッズをたくさん買ってきたのを見ました。彼は忙しいですねぇ。

マット そう、忙しいよ。色々ショッピングするのにね。ほかにもやりたいことがあって…。例えば、月曜日に子豚カフェに行ってみたいなぁ、とか。今回は子犬を見たりしたけれど、とても可愛かったです。

―(日本通として知られる)フィン、あなた自身が特に好きな日本の食べ物やお気に入りのものはありますか?

フィン そうですね、私はふだんからほとんど“日本の服”を着ている気がします。着物とか、そういう意味じゃなくて(笑)、日本のブランドとかブティックの服ですね。下北沢の古着屋も最高で、本当にクールなんです。それから、ラーメン。もう食べない理由が見つからないくらい美味しい。毎日でも食べられるし、やめられないくらい好きです。

―マット&ロスは、『ストレンジャー・シングス』を作る上で、日本のアニメなどの影響を受けたりしましたか?

ロス 日本文化の影響はいろいろと受けています。定番なところで言うと、『AKIRA』。あとは、『ELDEN RING』とか。

マット ビデオゲームで言うと、『サイレントヒル』や『バイオハザード』もだね。

―『ストレンジャー・シングス』で、4人の少年にとってふさわしいクライマックスを迎えられるよう、どのように工夫をしましたか? 複雑に絡み合った物語をまとめるのは相当難しいことだったと思います。

マット そうですね……このシーズンで一番難しかったのは、登場人物それぞれの旅路を“しっかりと満足できる形で終わらせる”という点でした。実は、最終シーンについては何年も前から決まっていたんです。そこが常に私たちの“北極星”のような存在で、どこに向かうべきかは明確でした。だから、シーズン5の制作に入ったときも、まずその最終シーンから作り始めて、エピソード最後の30分に対し、数週間かけて取り組みました。キャラクターたちがどこに辿り着くのかを丁寧に決めていったうえで、そこから物語の最初に戻って積み上げていったんです。つまり、我々はエンディングを他のなにより先に固めてから作業を始めた、ということですね。

ロス キャストのみんなとは10年も一緒にやってきたので、その点が非常に大きかったです。神話的な部分や超自然的な要素をすべてまとめ上げるのは確かに大変でしたが、なによりも大事だったのは“キャラクターを正しく描ききること”。そして、我々自身も、キャストたちも、彼らの行き着く場所に納得できるようにすることが最優先でした。

―フィン。共にいろいろな人生の階段を登りながら、ついに終わりを迎えると分かったとき、どのように思いましたか。

会場 お〜(切ない回答が予想される質問に対する感嘆の声)。

フィン まるで、笑い声が先に流れるシットコムみたいですね(笑)。どうなんでしょうね……。正直、今はまだよく分からないです。だって、まだ全部配信されていないから。本当に終わったんだと実感できるのは、すべてが公開されてからだと思います。でも、最終話の撮影をしたときに、私たち全員が少しずつ“終わり”を受け止め始めたのも確かです。なんというか、小さなお別れが何度も何度も続くような感覚で。でも、今日みたいにこうしてまた同じステージに集まると、もうそんなことは関係なくなるんですよね。

―ゲイテンは、今振り返ってみて、思い出すだけで笑ってしまうような裏話などありますか。

ゲイテン  毎日のように笑いがありました。特にみんなで一緒に撮影できる日は必ずなにか面白いことが起きていましたね。最近はよく、シーズン1の頃、みんなで地下室にいたシーンのことを思い返します。あれを思い出すと、すごく楽しくなる。当時の私は、なぜかこの2人(※フィンとケイレブ)を笑わせるのが得意で、テイク直前にめちゃくちゃ笑わせたり、興奮させたりしていました。自分はサッと真面目な演技に戻れるタイプなので、彼らが必死に笑いをこらえているのを見るのが本当に楽しかったです。みんな覚えてる?

マット (真顔で)それは我々にとって、全く喜びではなかったよ。

ゲイテン (満面の笑みで)自分の心が満たされました。

ロス 君は病んでるよ!

会場 笑

―圧倒的な信頼関係を築いているから、言葉を交わさなくても通じる瞬間などがあると思います。ケイレブ、いかがですか?

ケイレブ そうですね。セットで子ども時代を過ごしてきた私たちに対する、“どうやって役に入り込むの?”という質問もよくあります。でも私たちにとっては、子どもの頃から持っていた“想像力”そのものなんですよね。この作品と一緒に成長してきたから、無意識のうちにそこへ戻れるというか、特別に話し合わなくても自然と役に飛び込める。まるでお互いの心を読み合うように。今後、他の作品に出演したとき、共演者に同じ冗談を言っても伝わらないことがあったりして、『ああ、「ストレンジャー・シングス」の仲間って本当に家族みたいだったんだな』と、みんなのことを恋しくなってしまうのだろうと思います」

会場 お〜(切ない回答への感嘆の声)。

ノア (感嘆の声を指揮者のようにまとめる仕草をしたあと、ケイレブと笑い合う)

―ノア、最後の撮影日で感じたこと、忘れられない瞬間などはありましたか?

ノア 忘れられない瞬間と言えば、あの“部屋”にいた時間ですね。誰が撮影していようといまいと、全員がそこに集まっていたんです。これはネタバレではないけれど、“みんな一緒だった”ということ。最後の撮影の日、仕事場でみんなと抱き合った“あの最後のハグ”は、本当に特別で……実際に見てもらわないと説明が難しいくらい。とにかく、全員で泣いて、あんなにも強い絆を感じた経験は、人生でほかにありません。あの瞬間は一生忘れないと思います。

マット やっぱり、感動的な最後でしたね。

ロス そうですね、本当に辛い最終日でした。もちろん今でもみんなに会えるし、私たちは家族のような存在で、常に連絡も取り合っています。でも、“キャラクターたちを手放す”ということ――彼らを演じる最後の瞬間であり、同じ物語を一緒に紡ぐ最後の機会だと分かっていたこと――その事実を受け入れるのがすごく難しかった。最終日の撮影は、我々全員にとって本当に堪えるものがありました。

―『ストレンジャー・シングス』が我々に与えてくれるのは、なんといっても勇気だと思います。それに関連して、ゲイテンに質問です。セットを通してどのようなことを学びましたか。

ゲイテン とてもいい質問ですね。正確に引用できるセリフは思い浮かばないのですが、要するに、“勇気というのは恐怖がないことではなく、誰もが持つ恐怖を乗り越えることだ”ということだと思います。これはキャラクターたちも経験していることで、私自身の日常でも学んだことです。特にダスティンというキャラクターは、まさにその勇気を私に教えてくれた存在なんです。10年間かけて彼のことを深く知ることができて、これまで出会った中でも本当に“最も勇敢な小さな男の子”のひとりだと思います。本当に楽しい経験で、寂しくもあります。でも、私たちはこの作品を成長期に経験できたので、その教訓は骨身に染みついていて、これからの人生でもずっと生き続けると思います。

―この作品は、成長や自分の居場所を見つけることが一つのテーマでもあると思います。ケイレブ、最終章を経て、みなさんに感じていただきたいこととは、具体的になんなのでしょう?

ケイレブ この作品は、世の中で少し浮いた存在の“はみ出し者”たちを描いていると思います。そして、それは多くの人が共感できることでもあると思うんです。みんな、世界の中で迷子になる瞬間がありますよね。この作品は、そんな人たちに“声”を与えてくれる。将来、何年か経ってからこの作品に戻ってきたとき、自分の声が聞かれたと感じたり、認められたり、愛されていると感じてもらえたら嬉しいです。そして、友だちのためにどう寄り添うか、人を愛することを学ぶ手助けになれたら、と思います。要はそんなメッセージを届けたかったんです。

―この流れで、マット&ロス。この作品を通してみなさんになにを一番感じてほしいのか、お聞かせください。

ロス この番組を作り始めてから10年が経ち、我々はその間ずっと旅をしてきました。そしてファンのみなさんも、同じ旅を共にしてくれたと思っています。その旅の扉を閉じる瞬間は、私たちにとって感情的で寂しいものでした。でも、この経験や旅そのものに感謝の気持ちでいっぱいでした。その感覚――少し切なくもあるけれど、同時にあの瞬間や喜びを思い返す温かさ――を、ファンのみなさんにも感じてもらえたら嬉しいです。

マット ケイレブの話にも繋げて言うと……この作品は本質的には“成長物語”です。ただ、たまたまモンスターが出てくるだけで。最終シーズンでは、若者たちが大人へと最終的な一歩を踏み出す姿が描かれています。この作品の多くは、自分の声を見つけ、自己を確立し、成長の過程で立ちはだかるさまざまな困難を乗り越えることがテーマです。だから、もしこの作品が、世の中で居場所を見つけるのに苦労している人たちや、自分の存在を確かめたい人たちの助けになったのならば、それがなによりも嬉しいことです。最終シーズンも、そういう人たちに届けられれば、と思っています。