2025.11.06
映画『プレデター:バッドランド』レビュー&ジャパンプレミアレポ
「宣誓! ダン・トラクテンバーグ監督に、これからも100%の信頼を寄せたいと思います!!!」
……というのが、『プレデター』シリーズの最新作を観て、最初に思い浮かんだ感想です。
さあ、「サンディエゴコミコン2025」のパネルディスカッションやポップアップでも話題を誘った『プレデター:バッドランド』が、いよいよ11月7日(金)に劇場公開されます。
映画『プレデター:バッドランド』とは

狩猟文化に重きを置く地球外生命体のプレデターと人間の死闘を繰り返し描いてきた『プレデター』シリーズですが、『プレデター:バッドランド』の主人公は、人間ではなくプレデターに。
物語は、若きプレデターのデク(演:ディミトリウス・シュスター・コロアマタンギ)が落第者として仲間から追放され、宇宙いち危険な惑星<バッドランド>に降り立つところから始まります。デクは、自身の強さと誇りを証明するため、凶悪な生き物たちと戦うことを決意。しかし、一族でも最弱なデクは、すぐに絶体絶命へと陥ってしまいます。


その時に助けてくれたのが、上半身しかないアンドロイドのティア(演:エル・ファニング)。デクは最強の生物を狩って故郷へ帰るため、ティアはその最強の生物に奪われた下半身を取り戻すため、協力し合うことに。奇妙な2人組の旅路が始まりますが、ティアには秘密があり――。

▼『プレデター:バッドランド』予告編▼
『プレデター:バッドランド』
2025年11月7日(金) 全国ロードショー
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
原題:『Predator: Badlands』
監督:ダン・トラクテンバーグ
キャスト:エル・ファニング、ディミトリウス・シュスター・コロアマタンギ
映画『プレデター:バッドランド』箇条書きレビュー
編集部はディズニーさんからの招待により、一足先に試写会で作品を鑑賞してきました!

冒頭の一言に戻りますが、同作の監督を務めたのは、『プレデター:ザ・プレイ』『プレデター:最凶頂上決戦』も担当したダン・トラクテンバーグ。ポップカルチャー愛および造詣が深いのも影響しているのか、どの監督作も物語・演出・ジャンルなど、彼のバランス感覚は絶妙です。今回の『プレデター:バッドランド』も、最低限の登場キャラクターにミニマムな上映時間で、一切の無駄なし。その上で、ヒューマン(?)ドラマ、バディもの、アクション、アドベンチャーと様々な要素がギュッと詰まった、刺激的な作品に仕上がっていました。
以下、ネタバレなしのレビューは下記の通り。
✔︎一族で最弱だったデクが精神的に成長していく姿に胸が熱くなる
✔︎バッドランドのバラエティ豊かな生物たちがアクションシーンの盛り上げに一役買っている
✔︎プリミティブな音楽が世界観と超絶マッチ、高揚感をもたらす
✔︎無骨なクリーチャーとお喋りアンドロイドという凸凹コンビの掛け合いがコミカルで面白い(監督が、スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』でバラバラ状態になったC-3POをチューバッカが背負うシーンにインスパイアされた、という発言が腑に落ちる)
✔︎ティアの“上半身だけ”という設定が大成功
✔︎今後の『プレデター』ユニバースにも期待感が高まるし、『エイリアン』ユニバースとのクロスオーバー(※ティアは『エイリアン』に登場するウェイランド・ユタニ社の製品なので)への妄想も広がっていく
【おまけ】
帰り道、バッドランドっぽい茂みを見つけたのでデク風に記念撮影。危険生物はいませんでした。

Predator: Badlands Japan Premiere
11月4日は、日本最速の吹き替え上映となるジャパンプレミアが開催。ティアの声を務めた声優の早⾒沙織さんとエル・ファニングの⼤ファンであるタレントの松村沙友理さんが登壇しました。

早見さんは、『プレデター:バッドランド』の魅力は、これまで狩る側だったプレデターが狩られる側になったことで、欠かせぬパートナーとなる半身アンドロイドとのコンビも素晴らしい見どころだとコメント。また、ティアの吹き替えについてこのように振り返りました。
「アンドロイドというワードを聞くと、どこか無機質で感情の起伏がない喋り方をするのかな、なんて勝手にイメージしていたのですが、実際にはものすごく陽気でけっこうお喋りなんですよ。だから相手からの返事がなくても、ひたすら自分ひとりで喋り続けているようなシーンもあったりして、これはなかなか面白いなと。観ていても、吹き替えをしていても楽しかったですね」

実はエル・ファニングだけでなく早見さんのことも大好きだと明かした松村さんは、緊張気味の面持ち。司会者からは、隣に立っているので目が合わないことをツッコまれると、あまり直視してはいけないと思ったからだと話し、ファンっぷりを炸裂。早見さんの声の美しさを絶賛&感謝した上で、『プレデター』シリーズ初心者視点での感想を紹介しました。
「(『プレデター:バッドランド』は)想像以上にハートフルでびっくりしました。戦闘シーンはもちろんすごい大迫力で『うわぁかっこいい!』というシーンもあるのですが、心と心の会話と言いますか、感情がどんどん生まれていく感じがすごく素敵で、最後に心が温かくなって帰りました」

次のQ&Aに移ると思いきや、会場スクリーンがおかしなことに。まさかプレデターがTOHOシネマズ六本木ヒルズへ……?

『プレデター:バッドランド』の主人公デクのようなビジュアルの方がステージに上がってきました! テンガロンハットを持っているということは……!?

「ハリウッドデコ師匠です。お願いします。ハンマーカンマー!!!」

会場にゆるい笑いと拍手が起こります。
「シューシュー!」

『プレデター』シリーズの筋金入りのファンだという芸⼈ハリウッドザコシショウさん。この日は3時間もかけて特殊メイクを施しやってきたのだとか。「私ねぇ、『プレデター』の1からずっと観ていまして、これはもう新作、やるしかねぇな、と。これはもう、デクになるしかねぇなと思いまして! 断固お願いして、来ちゃいましたわっ!」
デクの印象について尋ねられると、熱く語ります。「良い質問ですね。デクは最初、未熟なんですよ。未熟なのに、最強の敵を狩ることによって、どんどんどんどんスキルアップして、成長していく。それがっ胸熱ですわっっっ!!! ええやん! デク、ええやんっ!!!」
早見さんと松村さんは、高まる気持ちを抑えきれずにデクになったザコシさんを称賛。激しく影響された松村さんは、「次は私もデクになる!」と目を輝かせます。ザコシさんは「さゆりんご、俺とコンビ組んで、芸能界を、バラエティを、サバイバルや! こりゃあ! ええやん!」とコメント。日本の芸能界に“デクとデク”のコンビが誕生しました。

その流れで、『プレデター:バッドランド』の見どころは、プレデターとアンドロイドのコンビっぷりのため、もしこの日登壇した3名がバッドランドに追放されたらどのコンビが生き残るのか、というAI診断コーナーが始まりました(その際、司会者が“AI”を“えーやん”と言い間違えるハプニングも有り)
結果は、【ザコシさん×松村さん=67%】(もはや戦略よりも勢いで生き残るタイプ)、【ザコシさん×早見さん=41%】(波長の違いは銀河級だが噛み合った瞬間の破壊力はプレデター級)。
ザコシさんは他2名と相性が低いことが分かってもポシティブな回答で乗り切っていましたが、【早見さん×松村さん=87%】(テンションとテンポが絶妙に噛み合う好バランスペア)が発表されると、松村さんから即コンビ解散を告げられてしまうのでした。

最後に、3人は改めて『プレデター:バッドランド』の魅力についてコメント。
松村さん「未熟だったデクが色々なものと出会って成長していく物語になっています。初のプレデター側視点というのが新鮮なのですが、プレデターらしいカッコ良い戦闘シーンも盛りだくさんなので、ぜひ皆さん、新しい世界を楽しんでいただけたらと思います」
ザコシさん「『プレデター』は1や2やVS(『エイリアンVSプレデター』)などがありましたが、人間が主人公だったんですよね。プレデターが主人公というのは初めてですし、プレデターの背景が映し出されるのも良いですよね。そこも楽しめるというのも、おすすめポイントですね」
早見さん「開始数分からプレデターの世界に引き込まれる作品になっていまして、エル・ファニングさんが演じるティアも本当に色々な表情を見せてくれますので、ぜひその辺りにもご期待いただきたいです」

【おまけ】
TOHOシネマズ六本木ヒルズの出入り口には、バッドランドに佇むデクの姿もありました。




